パーキンソン病を発症するのが50代だと、
会社ではベテラン、重要な職務に
就いておられる世代でしょう。
そのため、ご自身のキャリアや生活、
将来の不安からうつ病になってしまう
ケースが少なくありません。
また、うつ病からパーキンソン病を
発症するケースも多いと考えられて
います。
[ip5_ornament design=”bg-deco-postit4″ width=””]パーキンソン病での“うつ”[/ip5_ornament]
うつ病といっても、
落ち込むことばかりではなく、
原因や症状によっていろいろあります。
パーキンソン病にかかったことで、
家族など周囲の人に対する罪悪感から、
反応性のうつになる場合があります。
また、脳内のバランスの不均衡から
生じる内因性のうつや激昂性うつも
見受けられます。
70歳以上の方だと、夜中に興奮状態となる
うつ病のケースもありますが、
脳の状態の変化が関係していると言われています。
いずれにしましても根本的な原因は
解明されていませんが、
脳は神経細胞のネットワークによって
構築されており、神経細胞の間を神経伝達物質を
介して情報の伝達が行われています。
パーキンソン病は、神経伝達物質のドーパミンの
分泌量が減っていることが観察されていますが、
その他にもセロトニンやノルアドレナリンという
別の神経伝達物質も低下しています。
特にセロトニンやノルアドレナリンの分泌量が
通常より少ないと、うつ病を発症するのではないかと
考えられています。
うつ病薬も進歩しており、SSRIやSNRIとよばれる
脳内のセロトニンやノルアドレナリンを高める薬が
よく用いられますが、必要に応じて併用されています。
[ip5_ornament design=”bg-deco-postit4″ width=””]まとめ[/ip5_ornament]
パーキンソン病の治療によって運動症状が
改善しているのに、うつ状態が続いていれば、
うつ病の薬物療法を考えてよいかと
思われます。
うつ病薬も進歩しているため、併用して早期に
回復できるよう医師と相談してみるとよいでしょう。