パーキンソン病を発症すると、
幻覚の症状が見られることがあります。
その多くが虫や動物、人などで、例えば
・ネズミがうろついている
・小さい子供や人が遊んでいる
・蛇が這いずり回っている
などの対象がはっきり見える特徴があります。
[ip5_ornament design=”bg-deco-postit4″ width=””]幻覚の原因[/ip5_ornament]
発症してからの病歴が長いこと、
治療薬の副作用の双方が原因だと
考えられています。
但し、どの薬による副作用なのか特定するのが
困難な場合があるため、神経伝達物質の
ドーパミンを増やすLドパ以外の薬を減量
または中断してみる処置が取られます。
それでも改善されなければ、
アルツハイマー病の薬や抗精神病薬の追加を
考える必要がありますが、現在の保険では
アルツハイマー病の薬をパーキンソン病の
患者の方に適用することは出来ないため、
主治医と相談する必要があります。
[ip5_ornament design=”bg-deco-postit4″ width=””]パーキンソン病と認知症[/ip5_ornament]
ところで、高齢になるに連れて、
パーキンソン病と認知症を併発する方も
少なくありません。
パーキンソン病を発症する前に、
認知症を患う方もいますが、
その病名を「レビー小体型認知症」と
呼ばれるものの、どちらの病気も
本質的には差がないと考えられています。
レビー小体は、αシヌクレインという
特殊なタンパク質が中枢神経系や
末梢自律神経系に多数沈着する現象で、
神経細胞の変性・脱落をさせて様々な
障害をもたらすと考えられています。
[ip5_ornament design=”bg-deco-postit4″ width=””]幻覚と錯覚[/ip5_ornament]
「幻覚」と「錯覚」は違うもので、
幻覚は五感を刺激するものがないのに
実在しないものを感じるものに対し、
錯覚は視覚を刺激されたことで起こる
見間違えです。
パーキンソン病で認知症も患う方は
幻覚、レビー小体型認知症の方は
錯覚の方が多い傾向が見られます。
影が作られやすい室内だと
幻覚や錯覚を見る可能性が高まりますので、
白熱灯に統一したり、部屋間の明るさの
バラつきをなくすなどの対応が必要です。
[ip5_ornament design=”bg-deco-postit4″ width=””]まとめ[/ip5_ornament]
パーキンソン病を発症して、
病歴が長かったり、薬の副作用のために
幻覚が見られることがあります。
ご本人が幻覚を自覚しており、
生活に不自由がなければ問題ありませんが、
症状が悪化するようであれば
医師と相談する必要があります。