パーキンソン病の薬に、貼り薬があるの?

パーキンソン病には、脳の中脳にある黒質が
変性するために、そこで生成される神経物質
「ドーパミン」の量が減少する特徴が見られ
ます。

そのため、ドーパミンを補う薬(Lドーパ)が
主に用いられており、症状の進行を遅くする
ようコントロールされています。

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ウェアリング・オフ現象

ところが、長期に亘って服用するに連れて
効果が薄まり、日中でも薬効が発揮される
時間帯、そうでない時間帯が表れます
(「ウェアリング・オフ現象」と呼ばれて
います)。

しかも副作用として、自分の意思に反して
勝手に身体がクネクネ動く不随意運動
ジスキネジア)や妄想なども起こって
しまうことがあります。

大塚製薬の貼り薬「ニュープロパッチ」

そのために開発されたのが、大塚製薬の貼り薬
ニュープロパッチ」です。

1日1回貼るだけで効果が持続する
ドパミンアゴニスト製剤で、薬剤が少しずつ
放出される仕組みのため、効果が安定して
発揮されます。

ドパミンアゴニスト製剤とは、
ドーパミンを補充する作用はなく、
神経細胞で線条体のドパミン受容体に
結合することで、ドーパミンが結合したかの
ような効果が得られる仕組みの薬です。

貼り薬がいいのは、パーキンソン病の
患者さんの多くが高齢者であり、
他にも薬を飲まなければならないので
負担が減ることや嚥下障害がある
患者さんに問題なく使えることです。

尚、「ニュープロパッチ」は肩、上腕部、
腹部、側腹部、臀部、大腿部のいずれかに、
20~30秒間手のひらで押しつけると
剥がれにくくなりますが、
胸部と背部には貼ってはいけないそうです。

副作用としては、貼った部分にかゆみや
赤くなる症状が出る可能性がある他、
吐き気や食欲不振、便秘などの症状、
ジスキネジアと突発性睡眠が出ることが
あります。

まとめ

パーキンソン病の治療薬として、
大塚製薬から「ニュープロパッチ」という
貼り薬が販売されました。

パーキンソン病では世界初の貼り薬ですが、
高齢者の患者さんが多いことからも、
服用負担の軽減、嚥下障害がある方も
使用出来るのがメリットです。

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